『ハリウッド式ワークアウト 腹が凹む! 神の7秒間メソッド』(北島達也著、ワニブックス)が目指すのは、最小の運動で最大の効果が得られる方法。最短距離で一番楽に理想の体型になれるワークアウトであり、それこそが著者の提唱する『神の7秒間理論』なのだそうです。
“「神」などという言葉を使うと、少し大げさに聞こえ、科学的な実証とかけ離れると思われるかもしれませんが、そんなことはありません。7秒間というのは、筋肉が最大筋力を出せる限界の時間なのです。(中略)ウエイトで筋肉に負荷をかけて、筋肉が働く限界の7秒間を作り出す。するとカラダは劇的な変化を起こし、筋肥大とともに体脂肪を減らしていくことができるのです。(「はじめに」より)”
しかも、この理論は著者の独自のものではなく、ワールドスタンダードで必要不可欠な理論なのだとか。7秒間に集中し、正しい方法でワークアウトすると、脳が「いま以上の筋力が必要だ」と判断し、運動のエネルギーに成る体脂肪の分解の指令を体に出すことに。そこで初めて、出っぱったお腹が凹みはじめ、バランスのとれた体がつくられはじめるというのです。
序章「“神の7秒間メソッド“とは」から、基本的な考え方をチェックしてみたいと思います。
腹筋で腹は凹まない?「腹を凹ませたい」と考えた多くの人は、「シットアップ」や「クランチ」などの腹筋運動によって、お腹の正面にある「腹直筋」を直接刺激するトレーニングを行うもの。しかしボディビルの経験を持つ著者にいわせれば、それは大きな回り道なのだそうです。それでは、腹まわりについてしまった脂肪を減らすことはできないから。そして、そのことを踏まえたうえで、以下のワークアウトを実践してみることを勧めています。
なぜ腹を凹ませるのに腕を鍛えるのか?痩せるためには、食事管理によるダイエットが必要。我慢さえできれば、誰でも成功するのだと著者は主張します。ただし、「お腹だけを凹ませたい」と思っている人はダイエットに挑戦したところで成功は期待できないのだとか。なぜなら、痩せるためにやらされている感覚になり、苦痛を感じて挫折してしまうから。
一方、もともとスタイルがいい人や、筋肉質だけれど太ってしまったような人たちは、必ずダイエットに成功するのだといいます。もちろん基礎代謝の差などもあるものの、最大の理由は「自分の身体にプライドがある」から。つまり「自分の身体は普通よりもよい状態である」というプライドが持てることで、やらされているダイエットではなく、自分を磨くための手段になるということ。
しかし「自分は昔から体型に自信がなく、プライドなど持てない」という人であっても、想像よりはるかに簡単にお気に入りの部位をつくれるのだといいます。その手っ取り早い方法が、「もっとも短時間で変化を実感できる筋肉から鍛える」こと。そして、その部位が「上腕二頭筋」、つまり力こぶができる箇所。その部分の力こぶが発達すると、「自分の身体もこんな夢に描いたような筋肉がつくれるのか」と、少なからずプライドが生まれるというのです。
ダイエットやシェイプアップには、「1回に長時間続けなければ脂肪が減らない」というようなイメージがつきまといがち。しかし、自分が行ったことに対して「結果」が出るのが早ければ、それが喜びとなって「次はここ、その次はここ」と、部位を変えながら続けるモチベーションになっていくという考え方。
これまであまり体を動かしたこともなく、太ってしまった人がいきなりスクワットのような運動をすると負担が大きくなって当然。つらいばかりで、しかも変化が表れてくるまでに時間がかかるため、継続することが嫌になってしまうということ。つまり著者が腹を凹ませるために「まず腕から」を推奨するのは、自分に自信とプライドを持つことが、腹痩せの一歩になると考えるからなのだそうです。

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